ロザリウム 社交文化と教養のサロン Rosarium Savoir-Vivre
ロザリウムのトップページ ロザリウムがご提案するサヴォアール・ヴィーヴル ロザリウムを主宰する小林朋子のプロフィール ロザリウムのカリキュラム ロザリウムのスケジュール ロザリウムのスナップショット ロザリウムへのお問い合わせ、資料請求はお気軽に
ロザリウムが関係する団体へのリンクです ロザリウムが運営するブログです 一流国際人を育てるために・・・ 鎌倉サロン チョコレートホリック倶楽部
ル・サロン on the web ロザリウムが運営するウェブログです。

« 2007年2月 | メイン | 2007年6月 »

2007年5月 7日

チョコレートケーキの家

鎌倉の自宅は、現在リニューアル中で、このブログもかなり長いことサボってしまいました。
その言い訳も兼ねて、我が家のことを書きましょう。
我が家は鎌倉駅すぐに建つ、チョコレートケーキのような、三角屋根の4階建てのビルです。
といっても、お店や会社ではなく、駅前のメインストリートに面しているにもかかわらず、
全く家族だけで住む一般住宅なのです。
26になる長男が生まれた時に建ったこの家は、
当時、鎌倉在住の作家が雑誌の中でほめてくださったり、
コンテストでも入選したりという建築家冥利に尽きる≪ローマにあるような建築≫です。
今回、25年ぶりに外壁のレンガの点検やチョコレートの塗りなおしもしました。
そうしたら、25年たって初めて、建築家の方が『ローマのような・・・』とおっしゃった意味が判る、
家族全員ウーーーンとびっくりしてしまうことがありました。

母と紀伊国屋のスーパーからかえってくるとき、我が家の三角屋根を見上げると、何かてっぺん近くに
盛り上がってついている物があるのです。
母と、「鳩の糞かしら」とのんきなことを言っていたのですが・・・。
ナントこれが、コンクリートだったのです。屋根自体が、まるで外見にはスレートを重ねたように見えるのですが、全てコンクリートで型取りしたものだったのです。
つまり、建築家の方が言っていたローマとは、≪古代ローマ≫の建築のこと。
要は、パンテオン!!
全てをコンクリートで、石で作るという、現代建築では手間も費用も莫大にかかるものだったわけで、
確かに外見もイタリアあたりにあるような風情の建築なので、私達はそう理解していたのですが、
実は、建築方法そのものからして【ローマ】だったのです。
古代ローマといえば、確かに、西洋建築のルーツ。
いえ、西洋文化のルーツです。
そんな家に、ノホホンと25年も済んでいたとは・・。
この家を建てる頃、私のお腹には長男がいて体調が悪く入院したりしていましたから、
考古学調査で長引いていたここには足も踏み入れないまま家が建ちました。
私は、西洋文化のルーツとして、古代ローマのことも多く教えていますし、
ラテン語の名句も教えています。
自分の足元を知らず・・ではなく、頭の上にローマがあったことを知らずにいたなんて!!


この家はデザイン重視のせいか、まさに西洋邸宅のように、入り組んだ間取りで、
しかもデザインの帳尻の為、壁の中に空間がずいぶんと取れている建築で、
済むものにとっては、結構大変なうちでした。
が、こんな事情が分かって、家族は改めて、大切にしなくちゃね・・と思っています。

工事の際、ここを立てた大成建設が大きなクレーンを持ってきて、鉄骨の足や5階相当に当たる
屋上にあったもう使わないセントラルヒーティングのコンプレッサーの撤去などを
手際よくするのには、一同口をあけて眺めてしまいました。
何事にもプロの仕事は素晴しいです。
ロープ一本をクレーン車のレバーだけで操作して、電線をよけ、わずかの隙間を
塗って上げ下ろし・・・。
日本人は器用だとつくづく眺めてしまいました。

外壁工事は1週間ほど前に終り、チョコレート色も美味しそうに、
ぴかぴかのかわいい三角屋根の我が家が顔を出しました。
ロザリウムは、美味しい手作りケーキのティータイムを大切に思っています。
人と人が触れ合うやさしい時間に、甘い香りのケーキは欠かせません。
チョコレート色の家を見上げながら、
ここはやはり、皆さまに心温まる美味しい時間を提供する為に生まれた家なのだと
納得しています。

現在のリフォームは、6月から、ここに、穏当の意味での【サロン文化】の場を
広くあまねく多くの方々に提供する為の工事です。
多くの企業や人々がここを借りたい提供してくれといっていらっしゃいますが、
やはりここは、【サロン】の為に生まれた家。
経済効率より、私達は、人の集う場として活用することを選びました。
美味しそうな外見に負けないように、充実した【サロン】ができるように、
気持ちも新たに頑張っています。

何十年かして、ここ鎌倉の小さなサロンから、
日本中に、国際文化と日本人のアイデンティティーを身につける
【サロン文化】が始まった・・・といえるように!

< コメント (0)

過去のコラム(一覧
最近のコメント
Powered by
Movable Type 4.1